2020年2月1日土曜日

第19回竹サロン報告

第19回竹サロンを実施したのでその様子を報告します。

実施日時:2020年1月31日(金)16時半~19時
開催場所:京都大学 農学部 1階 177教室
参加者: 計18名

沢山の新しい方にお越しいただいたので、最初に竹サロンについての紹介と簡単な参加者自己紹介を行いました!



話題提供
★「モウソウチク林におけるリターフォール量について」
 小林 慧人(京都大学大学院農学研究科 博士課程)

≫先行研究のデータまとめや、竹林での調査から予測されてきたモウソウ竹林の落葉量の変化について話していただきました!「人の手が入っていない竹林では、竹の発生量が多かった年の翌年にリターフォール量(主に落葉量)が増えているというデータが顕著に見られている」とのことで、興味深い内容でした。継続した調査が少ない研究なので、現在日本で増えていてる放置竹林の生態を理解するためにも調査を続けていくべき内容だと思いました!


★「竹との関わり」
 亀山 光昭(竹文化振興協会岐阜支部)



≫竹文化振興協会岐阜支部の活動と今後の展望についてお話をして頂きました!地域の方々を巻き込むイベントや整備活動は、継続して行うのはなかなか難しいと思います。岐阜支部は活発な活動を進めているので素晴らしいと思いました。また、亀山さん自身が音楽家として活躍をされていらっしゃるので、今後竹と音楽を兼ね合わせた活動にも期待したいと思いました!


★「東大寺お水取りのマダケ探し」
・三橋 玄(竹アーティスト、「竹の國」代表)



≫伝統的な東大寺のお水取りで使用される竹についてお話をして頂きました。近年、このお水取りで使用される太くて真っ直ぐなマダケの入手が難しいそうです。そこで、多角的にお水取り用のマダケの入手をする方法を模索すべく、サロンで様々な意見やアドバイスを求めました。参加者の筍農家さんや竹材店の方など、日ごろ竹材と関わる多くの皆様から、具体的な採集地や選ぶべき竹林に関する意見やアドバイスが飛び交っていたので、活発な情報交換の場とすることが出来ました。


★「お水取り用マダケ 参加型問題分析ワークショップ」
・ファシリテーター 笹原千佳(京大院)


≫最後に、プログラムには入れていなかったのですがお水取り用のマダケの関する問題について参加者の皆さんと「関係者と原因・将来」について付箋と模造紙を使って分析をしていきました。①お水取りに関わる人はどんな立場の人がいるのか?②お水取り用のマダケがなくなったら将来どうなるのか?③お水取り用のマダケが減ってきた原因はなんなのか?を、参加者の意見から分析し、それぞれの関係者が主問題緩和のために関わることの出来ることは何なのかを話し合いました。短い時間でしたが、問題の構造を視覚的に捉えることが出来ました。伝統的なお水取りを存続させるために、どのような立場の人が、どのようなことを考えるべきかのヒントになっていったのではないかと思います。



第19回の竹サロンを終えて・・・
「竹」というキーワードを軸に老若男女が分け隔てなくコミュニケーションをとれるのは楽しいことです。今回の3人の登壇者からはそれぞれ、生態、利用、伝統に関する竹の話題がありそれだけでも多様性に富んでいましたが、参加者の多様性も魅力的でした!是非とも、また皆様とお会いできるのを楽しみにしております!
今後も大いに竹サロンを盛り上げていきますね!

文責:笹原

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